アートについてその2 実際儲かるのか?
一回目はこちら。 homofuri.hateblo.jp
ツイッターにもちょろっと書きましたが、今日は天野喜孝展に行って参りました。
アート的にはそこまで好きというわけでもないのですが一応コアゲーマーなので、基本のキぐらいは抑えておきたいなということで。絵はすごく良かったです。
FF6パッケージの版画絵があって、それは少し欲しいなと思ったのですが。。 100万超えだそうです。
押しの強い笑 スタッフによると何か海外人気も出たから従来と比べて倍ぐらいに販売金額が上がっているそうですよ。へーーー(棒)
よくわからんアートの世界において、金額は絶対的な価値評価になりうるのでニュースでもよく取り沙汰されますね。実際儲かるんでしょうか?
買い手も作り手も儲かりません(ほぼ)
アートの世界で芽を出して、世界的アーティストになれば儲かるでしょうがマジでほんの一握りです。何人世界的アーティスト言えますか?日本人でパッと言えたとして村上隆、奈良美智、草間彌生、草間彌生、名和晃平。。ぐらいじゃないですかね。
日本人で世界(現代アートの中で)的に評価されるアーティスト、どれだけ多く見ても100人にも満たないんじゃないでしょうかね。一方で美大は毎年6万人くらい卒業してます。専門学校とか、趣味から目指し始める人もいるでしょうから中々激しい競争です。 頑張って作品が売れたとしても、作家の取り分は30~60%程度だそうで。厳しいね。
実際メチャクチャ絵には展示代、画廊、百貨店のマージン代、原材料費諸々。。のフィーが乗っているので、買った絵と同じ価格で売るってこと自体けっこう大変です。
なので、よく言われているのが儲けたいなら現状で500万以上の作品を買えとか言う話です。要はもう評価がほぼ確定して市場が求めている人の作品であれば、今後更に値上がりが期待できるだろうという論法ですね。ニュースに上がってくるのはほぼほぼこれです。
バスキアの35億の絵だって、もともと200万ぐらいしてた訳です。一般の人から見たら超高級ですね。
なので、投資として絵をやるんじゃ!って人はオークションで買ってみるといいでしょう。 日本で一番大きいオークショニアです。 www.sbiartauction.co.jp
実際の落札金額を見ると、意外と安いと思うんじゃないですか?SBIオークションに上がるのはかなり高名になった証ですが、それでもそんなもんです。結局、海外のオークションで売れる(つまり、世界的アーティストである)事が無いと凄まじい値上がりは期待できないですね。
なので、あまり夢は見ないほうがいいという話です。
話逸れますが天野喜孝さんの絵が何で高値で売れないと考えるかなんですが。。まず発行数が多すぎますね。絵画の場合オリジナル(原画とも)が通常ですが、シルクスクリーンという版画印刷の手法もあります。ポスターともまた少し違うんですが。。まあ超高級印刷だというイメージでいいかと。
とはいえポスターみたいに無数に刷ると価値がなくなるし版画板の耐久限界があるので、発行部数を決めて印刷します。この部数がエディションと呼ばれます。最大で300くらい。。で、最初の話に戻るとやっぱり原画やエディション数が低いほど価値が出ます。
原画の中でもドローイング(スケッチみたいな)ものは比較的安いですが、奈良美智クラスだと凄まじい事になります。(こんな感じ) burart.jp
逆にエディションが多いほど世の中に沢山あるということなので、価値はどうしても落ちます。安。。くはないけど一応買えるよね。 ec.tagboat.com
世界市場で評価されてる村上さんでもこの程度なので、エディション数100以上出してるのに100万超えるとかマジ無いわーと思ったわけです。
現代アートの評価は一番よくわからないところなのですが、基本的に世界的なギャラリーがその作家を扱ってるかどうかです。有名アーティストはほぼ所属してます。そこに認められると今度はファンだけでなく投資家のマネーが注ぎ込まれるので、オークションでとんでもない価格がつくということです。
結論としては、どうしても儲かりたいなら評価の落ちようがないであろうゴッホやダヴィンチを買えということなのです。夢がないですね。それでも好きだから買うんですが、買うときはいつも世界的アーティストになってほしいなと思って買ってます。
アート市場についての話は、この本が凄くわかりやすく書かれています。
後この本はある程度詳しくなってから読むとめっちゃおもろいです。現代アート市場での評価のよくわからなさがよくわかる(?)本です。(レア本みたい。図書館とかにあると思う。。)